スマートフォンといえば、iPhoneとAndroidの2強時代が続いています。
でも日本と世界ではそのシェア率が大きく異なることをご存知でしょうか?
日本ではiPhoneが人気を集める一方、世界ではAndroidが圧倒的シェアを誇るという対照的な状況があるんです!
それぞれの市場でどのような変化が起きているのか、最新データをもとに詳しく調べてみました!!
日本のiPhoneとAndroidのシェア率
2024年の日本市場では、iOSのシェア率が約60.8%、Androidが39.7%となっています。
日本ではiOSとAndroidの比率は約6:4の割合で、iPhoneが優位な状況が続いています。
興味深いことに、2023年のデータと比較するとAndroidのシェアが約8%上昇しており、ここ10年間で過去最高を記録しています。
端末メーカー別に見ると、2023年度の国内携帯電話端末出荷台数において、Appleが12年連続でシェア1位(51.4%)を獲得。
続いてシャープが10.2%、Googleが8.8%、Samsungが6.8%という順になっています。
買い換え需要の低迷でAppleの出荷台数は前年比6.8%減少したものの、底堅い人気によってシェアは増加しました。
日本でiPhoneが長く人気を保っている理由としては、シンプルで使いやすいインターフェース、安定した品質、そして豊富なアクセサリー市場などが挙げられます。
2008年に「iPhone 3G」が日本初のiPhoneとして発売されて以来、高いブランド力と使いやすさで多くの支持を集めてきたのです。
世界のiPhoneとAndroidのシェア率
世界全体に目を向けると、OSシェアの状況は日本とはまったく異なります。
2024年の世界全体でのスマートフォンOSのシェア率は、Androidが71.56%、iOSが27.81%という比率になっています。
約7:3の割合でAndroidが優位な状態が続いており、iOSとAndroid以外のOSはわずか0.6%にとどまっています。
この状況は、2020年以降の5年間ほぼ変わっていません。
世界市場における端末出荷台数では、2024年は前年比6.4%増の12億3000万台となりました。
メーカー別では、Appleが2年連続で世界一(シェア18.7%)となったものの、前年比では0.9%減少しています。
世界で最も売れたスマートフォンとしては、2024年はiPhone 15が1位を獲得。さらにiPhone 15 Pro MaxとiPhone 15 Proが2位と3位を占め、トップ3をiPhoneが独占する結果となりました。
消費者のProバージョン志向が強まっており、iPhone全体の年間販売の半分以上をProモデルが占めるようになっています。
年代・性別でシェア率
日本国内での調査によると、スマートフォンの選択傾向には明確な年代・性別の差があることがわかっています。
iPhoneは若年層、特に女性に強く支持されており、10代女性のiPhone利用率は84.9%と最も高く、続いて20代女性が81.9%、10代男性が78.8%となっています。
一方、Androidは高年齢層、特に男性に支持される傾向にあり、60代男性のAndroid利用率が62.4%と最も高く、続いて60代女性が60.9%、50代男性が60.7%という結果になっています。
この世代間・性別間の違いは、スマートフォンの使い方や価値観の違いを反映していると考えられます。
若年層の女性がiPhoneを選ぶ理由として、周囲の友人もiPhoneを使っていることで写真や情報の共有がしやすいこと、ケースなどのアクセサリーが豊富であることなどが挙げられています。
スマホを通じたコミュニケーションが活発な若い女性にとって、iPhoneの機能やエコシステムが合っているようです。
世界各国のシェア率から見える市場の違い
世界に目を向けると、国によってスマートフォンOSのシェア率は大きく異なります。
アメリカや日本などの先進国ではiPhoneの人気が比較的高い一方、中国やインド、インドネシア、ブラジル、ナイジェリアなどの新興国市場ではAndroidが高いシェアを誇っています。
特に中国市場では、景気の停滞により安価なスマホへの需要シフトや、国産品を支持する「国潮」と呼ばれる消費傾向が強まっています。
たとえば、AI搭載機種では、iPhone 16が約12万6,000円に対し、中国Xiaomi 14は約8万4,000円と1.5倍の価格差があるのです。
こうした価格差が各国市場でのシェア率に影響を与えていると考えられます。
また、インドなどの新興国市場ではAppleが記録的な業績を上げている一方、中国、米国、欧州などの主要市場では課題に直面しているという報告もあります。
特に中国市場では、低価格帯のAndroid端末が好調で、Android全体の成長を牽引しているようです。
日本でもAndroidシェア急上昇!やっぱりiPhoneは高い
近年、日本市場でもAndroidのシェアが上昇傾向にあることが注目されています。
2024年のAndroidシェア42.0%は、2015年から2024年の10年間で最も高い数値となりました。2017年にはシャープの「AQUOS」がAndroidシェアでトップを記録するなど、iPhoneとの差別化による勢力拡大の動きが高まっています。
日本でAndroidシェアが拡大している要因としては、端末の高機能化や低価格化、またAndroid端末の多様性が挙げられます。
AQUOS以外にもソニーの「XPERIA」、サムスンの「Galaxy」、Googleの「Pixel」なども知名度を上げてきており、消費者の選択肢が広がっていることが背景にあると考えられます。
日本と世界のスマホシェアから見えること
日本と世界のスマートフォン市場を比較すると、日本市場の特殊性が浮かび上がってきます。
世界的にはAndroidが優勢ななか、日本ではiPhoneが長期にわたって高いシェアを維持しているのは興味深い現象です。
これは日本の消費者の嗜好や、キャリアとの関係、そして使いやすさを重視する傾向が反映されていると考えられます。
しかし最近の傾向を見ると、日本でもAndroidシェアが上昇し、グローバル市場に近づきつつあるようです。
2025年に向けて、AIの進化や価格競争、新機能の搭載などによって、今後もスマートフォン市場の勢力図は変化していくと予想されます。
消費者としては、この競争によって生まれる新しい価値や機能の恩恵を受けられることになるでしょう。